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〜聖書「重要聖句」講解<1>〜

A.K.

2023年9月3日

《Scripture1:「あなたの右の頬を打つような者には、左の頬も向けなさい。」》

マタイ5:38-42

1)   メッセージのサマリー

キリスト者、未信者を含めて多くの人々が、この御言葉を「“悪(あく)”に対する絶対的無抵抗の教え」と誤解し、「実行不可能な理想・建前」としてしまっている。しかし、その真意は、「自分に悪を為した者に、自らの力で復讐してはならない」ということであり、「自らの復讐の手を止めて悪循環の連鎖を断つ」ことを教えているのである。それは、律法学者たちが、自己中心的な目的のために旧約聖書を曲解し、理不尽に抑圧される者が「強く主張できる権利」にすり替え、我力で理不尽に対抗して「過剰反応の悪循環」に陥らせようとしたのとは対照的である。そうではなく、“悪(あく)”に対する復讐は神様のなさることであり、“神の力”によって守られている“世界”に生きるキリスト者として「神の目に“正しい反応”」を選択するようにと、イエス様は教えておられるのである。この原則を正しく受け取るならば、文字通りに「左の頬を差し出す」ことをしなくても、「神の目に“正しい反応”」を選択すれば良いのである。

 

2)   インスピレーション&アプリケーション

この箇所だけ見ると、クリスチャンはどんなに自己犠牲的でなければならないのだろうと思ってしまう。しかし本当は、自分の世界は神様によって守られているという土台にたち、復讐の権利を放棄する選択をするということ、またその選択によって、復讐の連鎖という束縛から解き放たれることができるという教えなのである。復讐に囚われて生きるより、神様の目に正しい反応を見分けて、用意されている価値あるもののために生きる方がずっといいと思った。またイエス様がどんな文脈で、どんな人たちを前にして語られた言葉なのかを読み取ることがとても大事だと思った。

 

3)   メッセージから紡ぐフレーズ

復讐の連鎖から解き放たれる。

悪に対しては神様が報い、打たれた傷は神様が回復される。

私たちに正しい強さが備わる。

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